今回はビジネスマン必読の本をご紹介します。
紹介する本は佐々木 圭一さんの『伝え方が9割』です。
この本は、2013年に発刊され、3年連続ビジネス書年間ベスト10入りの多くの人に読まれているものになります。
最短距離であなたの言葉/伝え方を磨くためのガイドになります。
ぜひ一緒に見ていきましょう!
この本のポイントは3つ
さっそくですが、この本のポイントは3つあります。
- 一つ目は、伝え方の技術
- 二つ目は、「ノー」を「イエス」に変える技術
- 三つ目は、「イエス」に変える「7つの切り口」
本書では、あなたの人生を前に進めたり、夢をかなえる鍵を手に入れていただくための
伝え方・強い言葉を作る技術を教えてくれています。
それでは、早速ですが、先ほどお伝えしたポイントに沿って、詳しく見ていきましょう!
①伝え方の技術
まず一つ目は、伝え方の技術についてご説明します。上手に伝え方を工夫すれば、すべてのことで可能性が増え、人生は変わると筆者は述べています。早速ですが、例文を見ていきましょう。
使える経費が満足とは言えない今、これほどオフィスで緊張感の走るコトバも少ないでしょう。一瞬軽い電流が走ったようになり、横に座る人も振り向きます。
そして事務のお姉さんは、あなたに目を合わせることなく無表情に言うでしょう。
「それはおとせません」と。
なにがいけなかったのでしょう。あなたが誰と飲んだかわからない領収書を持ってきたから? それもあるかもしれません。ですが、通すのにふさわしいコトバを言わなかったことに問題があるのです。
では、こう言ってみたらどうでしょう?
「いつもありがとう、山田さん。この領収書、おとせますか?」
たったこれだけの差で、成功率が上がります。理由が2つあります。
なぜなら、「ありがとう」と感謝するコトバに、人は否定をしにくいからです。これは、人間が生まれ持った本能で、自分を認めてくれる人のことを「サポートしたい」という意識が生まれるのです。
さらになぜなら、「山田さん」と名前を言われると、人は応えたくなるからです。
人は、関係ない人には断りやすいですが、近い人には断りにくいのです。
これにより、山田さんは「この私」に対して感謝していると感じ、あなたのことをちょっと身近に感じます。
もちろん必ずOKが出るわけではありませんが、今まで0%だったものが、いくらか可能性が高くなります。
相手の答えが、アリになれば、人生は明らかに変わります。認められなかったものが認められるようになります。受からなかったものが受かるようになります。
就職活動で、プレゼンで、好きな人への告白で、友達へのお願いでそれら全て、伝え方で成否が変わるものです。面接なんてまさにそうです。面接会場で自分の人生を生で見せることはできませんから、伝え方だけであなたのことを判断されるのです。
人生は、小さなものから大きなものまで、伝え方で変わります。しかも人生の節目になるような、重要なポイントになればなるほど、伝え方がダイレクトに結果にむすびつくのです。
②「ノー」を「イエス」に変える技術
さて、次は、「ノー」を「イエス」に変える技術を紹介します。
「ノー」となるはずだったお願いを「イエス」に変えるには、カンタンな3つのステップがあります。100%いつでも「イエス」となるわけではありませんが、どんなお願いであったとしても、この3つのステップを踏むことで「イエス」をもらう可能性を上げることができるそうです。すぐに使えるので、ぜひ使ってみてください。
まずは、ステップ1をご紹介します。
ステップ1は、「自分の頭の中をそのままコトバにしない」ことです。
自分の求めること、頭の中に浮かんだことをそのまま口にしてきたのが今までだと思います。ストレートに自分の思いを伝えることで、うまくいくことも世の中にはあります。ただ、うまくいかないことも同様にあり、考えたうえで、ストレートに言うのが最も「イエス」をもらえると判断したときはいいです。しかし、なんでもかんでもストレートに言うのは、バクチと一緒です。もしかしたら人生を左右するかもしれない大切な場面で、白か黒かのルーレットに任せてしまっていいのでしょうか? 可能性が30%なら、
その可能性を少しでも上げたいですよね。それを、コトバでできるのです。
今まで「ノー」だったものを「イエス」に変えるには、今までの方法をやめてみましょう。まずステップ1では、頭で思ったことをそのまま口にすることをやめることです。
それでは、ステップ1をご理解していただいたので、次は、ステップ2になります。
ステップ2は、「相手の頭の中を想像する」ことです。
ぐっと、そのまま口にするのをこらえ、相手がどう考えるか、普段相手は何を考えているか、相手の頭の中を想像します。
たとえば、「デートしてほしい」とあなたが思ったとします。
仮にそう言ったとして、相手がどう思うかを想像するのです。
「イエス」となりそうならそのまま思った通り話してしまえばいいです。
一方で「ノー」になりそうだとします。そのまま口に出し、興味ない人からしたらデートはしてもらえない可能性が高いですよね。ここからがあなたに知っていただきたい技術です。
いったんあなたのお願いから離れて、相手の頭の中を想像します。
何が好きか? 何が嫌いか?どんな性格か?分かりうる相手の基本的な情報を思い出してみましょう。例えば、ここで「はじめてのものが好き」「食べ物はイタリアンが好物」と言う情報があったとします。
そのままステップ3をご説明します。
ステップ3は、ステップ2でお伝えした相手の頭の中をもとに、言葉を作ることです。
ここで、大切なのは、相手の文脈で作ることです。つまりお願いを相手に「イエス」となるものにします。結果的にあなたの求めていることが達成できればいいのです。
相手が「初めてのものが好き」「イタリアンが好き」であるなら、それを満たすコトバをつくります。
「驚くほど旨いパスタの店があるんだけど、行かない?」となります。相手にとってみたらまさに望んでいることだから、「イエス」となる可能性が高いですよね。
このコトバには、実は表に出ていないコトバが含まれているのです。
「驚くほど旨いパスタの店があるんだけど、行かない?(私とデートで)」
あなたの目的はデート。だけど、デートは相手にとってみたら「ノー」。この部分はあえて言わない。だって、結果としてパスタの店に行くならデートになるのだから。
これが、相手のメリットと一致するお願いをつくる方法です。
この3つのステップでコトバをつくると、今まで「ノー」と言われていたものの多くが、
「イエス」に変わります。今まで実現しなかったことが実現するようになります。
③「イエス」に変える「7つの切り口」
最後に、中でも是非ご紹介させていただきたいものを1つピックアップいたしました。
3つのカンタンなステップがあることは、理解していただいたと思います。特にはじめは、これらのステップを一つずつ踏むことをおすすめします。
はじめての料理を、いきなり「えいや!」と感覚でつくると失敗してしまうように、コトバもいきなり勢いでつくるとヘンテコなものになります。慣れるまでは、手順を踏むのです。料理ではチャーハンをつくるにしても10ほどのステップがあると思いますが、こちらは3つだけです。すぐに慣れます。
でも慣れるまでは意識して3つのステップを踏んでみてください。ここで、ステップ2「相手の頭の中を想像する」ときの、とっておきな切り口があります。相手の頭の中を想像したときに、最も相手の心が動くであろうものを選択するだけでOKです。
具体的な例といっしょに見ていきましょう。
7つの切り口の中でも印象的で重要なものを1つだけご紹介させていただきます。
先ほどまでは、相手の好きなことを想像して、それに合わせて、交渉していくと言った流れだったと思います。ですが、今回ご紹介するのは、相手の嫌いなことからつくるやり方になります。「こちら嫌いでしょ、だからやらない選択をしましょう」という切り口です。こちらは、使い方次第で大きな効果が期待できます。
「芝生が踏まれて、困っています。注意書きの立て札をつくるとき、どう書いたら人は芝生に入らなくなるでしょう?」
「芝生に入らないで」だと、あなたのメリットでしかないでしょう。
「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」にすると、相手の嫌いなことからつくることができ、あなたのお願いを聞くこと(芝生に入らないこと)が相手のメリットに変わりました。
ただ、「芝生に入らないで」と言われても、人は芝生に入るものです。ストレートに要望を言うのではなく、相手にとって入りたくなくなるよう、「嫌いなこと回避」でコトバをつくるのです。使い方によっては、強い効果を出すことができます。
また、こんなお話がご紹介されておりました。チカンが頻発する地域がありました。住民は「チカンに注意」というポスターをつくり貼っていたのですが、ほとんど効果はありませんでした。
でも、そのポスターをあるコトバに変えたら、ぴたりとチカンが止まったというコトバがあるのです。なんだと思いますか?考えてみてください。
「チカンに注意」というコトバを貼ることで、はじめ住人の方はチカンが警戒して減るのではないかと期待をしました。ですがほとんどその効果はありませんでした。
それは、ステップ2を踏まなかったことにあります。相手(チカン)の頭の中を想像していなかったのです(笑)。チカンにとってみれば、「そう、注意してるのね」とだけ伝わったのです。
一方で、住民のみなさまのご協力で、チカンを逮捕できました。ありがとうございます。」は、チカンの頭の中を想像してつくられたコトバでした。チカンにとってみれば、「逮捕はされたくない」「住民が協力体制をしいている」という点で、ここではチカンをするのはやめよと言うメッセージになるのです。
住人のチカンを止めたいという願いと、チカンの逮捕されたくないという双方にとってのメリットがコトバになっているのです。これは実際にあった「嫌いなこと回避」のお願いで、大成功したいい例です。
まったく同じお願いであっても、コトバを変えるだけで効果が変わってしまうのです。
まとめ
一つ目は伝え方の技術についてお伝えしました。
二つ目は、「ノー」を「イエス」に変える技術
三つ目は、「イエス」に変える「7つの切り口」でした。
「伝え方9割」を学んだあなたは、「ノー」を「イエス」に変える方法を理解したはずです。
これらの方法を覚えたら、プライベートや仕事の場面で、さっそく実践していきましょう。
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hi-chann
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「この領収書、おとせますか?」